飲食店をDXして感動労働に注力しよう！メリットや対策をわかりやすく解説！
IT・デジタル技術の発展により、様々な業界でDX（デジタルトランスフォーメーション）が必要とされています。DXとは、飲食業界では、キャッシュレスの普及やモバイルオーダーの登場などDXに関する話題が多く取り上げられています。飲食店をDXして効率の良い店舗運営を行うことが求められる時代になりつつあります。
本記事では、飲食店に必要なDXについてご紹介していきます。
目次
飲食店の感動労働とは
飲食店の感動労働とは、従業員が顧客に対して高いレベルのサービスを提供することで、顧客に感動を与えることを目指した労働形態を指します。飲食店の感動労働の代表例は以下のような取り組みになります。
・サービス品質の向上
焼肉屋さんで従業員がお肉を焼いてあげるサービス等
・お客様に寄り添った商品説明
ワインやお酒の銘柄や、おすすめメニューなどの詳細説明。
・常連さんの名前を覚える
飲食店の感動労働は、顧客満足度の向上やリピート率の向上につながるだけでなく、従業員のモチベーション向上や離職率の低下など、様々なメリットがあります。しかし、感動労働を実践する上で、過剰な負荷やストレスの軽減など、従業員の健康や労働環境の改善が求められます。現状飲食店では、多くの場面で肉体労働が発生しています。注文を取りに行く、配膳、会計対応など従業員の負担は多く、感動労働に割ける時間は無い状況です。
しかし、飲食店をDXすることによりこのような労働環境を改善することができます。
DXとは
DXは、デジタルトランスフォーメーション（Digital Transformation）の略称であり、組織や企業がデジタル技術を活用してビジネスプロセスやサービスを変革することを指します。
DXは、テクノロジーの急速な進歩やビジネス環境の変化によって、企業にとって重要な課題となっています。DXによって、従来のアナログやマニュアルなプロセスをデジタル化し、自動化することで、業務の効率化やコスト削減、顧客サービスの向上などが期待されます。
また、DXは単なるITの導入やシステムの更新だけでなく、ビジネスモデルの見直しやカスタマーエクスペリエンスの改善、組織文化の変革など、多面的な取り組みが求められます。
経済産業省が令和元年 7月に公表した「DX 推進指標」とそのガイダンス では、DXの定義について
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や
社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務その
ものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
【参照：「DX 推進指標」とそのガイダンス】
と記載しています。
飲食店のDXとは
飲食店のDXとは、デジタル技術を活用して、飲食店の経営やサービスの改善を図ることを指します。
飲食店でDXできる業務は数多く存在します。代表的なものはこちらになります。
- 会計業務
- 注文を取りに行く業務
- 配膳業務
- 食材の発注業務
- 予約の業務 など,,,
ITサービスを導入することにより、このような業務の効率化を図ることができます。
飲食店の物件探しや求人サイトを手がける飲食店ドットコムが2020年に行った、「アフターコロナ時代における飲食店のテクノロジー導入状況」に関するアンケートによると、何らかのITサービスを利用している飲食店は約9割にも上ります。その中でも活用中のITサービスで最も回答が多かったのが電子マネーやQRコード等の「キャッシュレス決済システム（48.3％）」という回答でした。
また、活用中のITサービスの内、特に業務効率化に好影響を与えたシステムやサービスについても調査した結果、「キャッシュレス決済システム」が21.2％で最多、次いで「多機能型POSレジ（19.0％）」という結果でした。
【参照：飲食店の「DX」事情をアンケート調査。ウィズコロナ時代に有効なテクノロジーとは？】
飲食店をDXする取り組みによって、飲食店はより効率的に運営できるだけでなく、顧客の満足度を向上させ、競争力を高めることができます。
では、まずはどの部分からDXさせていくべきなのかを説明していきます。
POSレジの必要性と導入メリット
飲食店DXで一番大切な部分がPOSレジの導入になります。POSレジを導入することにより商品の売上分析をすることができるようになります。その情報を生かして食材の自動発注と連携もできるようになるので、理論原価と実際原価の差異を少なくすることもできます。
POSレジの「POS」とは、「Points of Sales」の略です。これを日本語で直訳すると「販売時点情報管理」という意味になります。簡単に言うと、「商品を販売した時点の情報」を管理できるレジです。
【参考：POSレジとは？歴史から導入するメリット・デメリットまで完全まとめ！】
POSレジを導入することで得られるメリットはこちらになります。
人的ミスの軽減
手作業でのレジ打ちでは、従業員のミスによる精算のズレや勘定違いなどが発生する可能性がありますが、POSレジを導入することで、自動化による精度向上が期待できます。
在庫管理の改善
POSレジを導入することで、在庫管理が容易になります。在庫の実績をリアルタイムに把握できるため、在庫切れや過剰在庫のリスクを低減することにより、フードロスの削減効果も期待できます。また、在庫のデータも蓄積されるため、食材の自動発注にも連動させて使うことができます。
売上管理の改善
POSレジを導入することで、売上情報をリアルタイムに把握できます。売上の推移や売上品目の傾向などを分析し、原価コントロールや売上の最適化、キャンペーンの効果測定などに役立てることができます。
顧客情報の管理
POSレジを導入することで、顧客情報を一元管理することができます。売上データを収集し、顧客嗜好の分析や顧客満足度の向上に役立てることができます。
このようにPOSレジには、様々なメリットがあります。
何の商品がどれくらい売れるのか予測ができるようになるので、フードロス問題の解消にも繋がります。
モバイルオーダーの必要性と導入メリット
モバイルオーダーとは、スマートフォンなどの端末を利用して飲食店などのメニューの注文や決済を行うことができるシステムです。モバイルオーダーを導入することで、ホールスタッフの数を半減できたという事例もあります。省力化することで、感動労働に注力する時間を生むことができます。
主な導入メリットはこちらになります。
- オーダーの確認やレジ打ちの業務をなくすことができる（お店側）
- 人手不足をカバーできる（お店側）
- 待ち時間が減る（お客様側）
- 密を避けられる（お客様側）
【参照：モバイルオーダーとは？メリット・デメリットや向いている店舗について】
まとめ
これからの飲食店は、DXが必須です。
データはPOSで、注文はセルフオーダーで、食材の発注は自動で、CRMも自動配信機能等を利用して感動労働に注力していくことが大切です。誰にでもできる作業は自動化して、人にしかできない仕事で差別化していきましょう。
